クラウドに仮想ネットワーク(VCN)を作る - Oracle Cloud Infrastructureを使ってみよう(その2)

Version 34

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    Oracle Cloud Infrastructure を利用するにあたっての最初のステップは、仮想クラウド・ネットワーク(Virtual Cloud Network : VCN) を作成することです。ネットワークの管理者が最初に仮想ネットワークを作ることで、その後インスタンスの管理者やストレージの管理者が、作成した仮想ネットワークの構成やルールに従ってコンポーネントを配置することができるようになります。

    このチュートリアルでは、コンソール画面から仮想クラウド・ネットワーク(VCN)を1つ作成し、その構成について確認してくことで、OCIのネットワークに対する理解を深めます。

     

    所要時間 : 約15分

     

    前提条件 :

    1. Oracle Cloud Infrastructure の環境(無料トライアルでも可) と、管理権限を持つユーザーアカウントがあること
    2. OCIコンソールにアクセスして基本を理解する - Oracle Cloud Infrastructureを使ってみよう(その1) を完了していること

     

    注意 : チュートリアル内の画面ショットについては Oracle Cloud Infrastructure の現在のコンソール画面と異なっている場合があります

     

    1. 仮想クラウドネットワーク(VCN)とは?

    仮想クラウド・ネットワークの作成は、基本的にはオンプレミスでよく利用されるネットワークの各コンポーネントの仮想バージョンをクラウド上で構築していくようなものをイメージしていただくとわかりやすいと思います。
    仮想クラウド・ネットワークは以下のようなコンポーネントから構成されます。

     

    • サブネット - 仮想ネットワークを構成するIPv4のサブネット
    • 仮想NIC - インスタンスにアタッチされ、サブネットに接続する仮想的なネットワーク・インターフェース・カード
    • プライベートIPアドレス - 仮想NICにアサインされるIPアドレス
    • インターネット・ゲートウェイ - VCNとインターネットとを接続するゲートウェイ
    • 動的ルーティング・ゲートウェイ(DRG) - VPNやFastConnect(閉域網/専用線接続サービス)によってオンプレミス・ネットワークなどと接続するゲートウェイ
    • ローカル・ピアリング・ゲートウェイ(LPG) - 他のVCNと接続するゲートウェイ
    • NATゲートウェイ - インターネットに到達する必要があるが、インターネットからは到達できないようにしたい場合
    • サービス・ゲートウェイ - VCN外のOracle Cloudサービス(パブリックIPアドレスでアクセスするサービス)にプライベートに接続可能
    • ルート表 - VCN/サブネットのルーティングを行う仮想ルーターに設定するルーティング・テーブル
    • セキュリティ・リスト - VCN/サブネットの仮想ファイアウォールに設定するルール
    • ネットワーク・セキュリティ・グループ - 仮想ファイアウォールの役割を持つ新たな機能で、セキュリティ・リストよりもより細やかな設定が可能
    • DHCPオプション - インスタンスがDHCPサーバーから取得する情報の設定

     

     

    2. 仮想クラウド・ネットワークの作成

    仮想クラウド・ネットワークを作成します。今回は、予め設定されているテンプレートをもとに、付随するネットワーク・コンポーネントも一度に作成する方法を利用して作成していきます。

     

    1. コンソールメニューから ネットワーキング仮想クラウド・ネットワーク を選択し、仮想クラウド・ネットワークの作成 ボタンを押します。この際、左下の スコープ でリソースを作成したいコンパートメントを選択していることを確認してください。ここでは handson コンパートメントを作成して使用しています。




    2. 立ち上がった 仮想クラウド・ネットワークの作成 ウィンドウに以下の項目を入力し、仮想クラウド・ネットワークの作成 ボタンを押します
      • 名前 - 任意 (画面では TutorialVCN と入力しています)

        名前は識別しやすい名前をつけてください。VCN名は一意である必要はありませんが、同じ名前をつけた場合にコンソールでの識別が難しくなります。
        一度つけた名前は、コンソールからは名前を変更できません。(APIを利用すると名前を変更できます)

      • コンパートメントに作成 - デフォルトで現在のコンパートメントが選択されています。もし別のコンパートメントに作成したい場合は選択します。
      • 仮想クラウド・ネットワークおよび関連リソースの作成 - ラジオボタンを選択します。このオプションを選択すると仮想クラウド・ネットワーク(VCN)と付随するネットワーク・コンポーネントが事前定義済のテンプレートに従って作成され、簡単にクラウド上の仮想ネットワークの利用を開始することができます。

         

    3. すべてのアクションが正常に実行されたことをメッセージで確認し 閉じる ボタンを押しウィンドウを閉じます


    4. コンソール上に作成した仮想コンピュート・ネットワークが表示され、ステータスが 使用可能 になっていることを確認します

     

    3. 作成した仮想クラウド・ネットワークの確認

    作成した仮想クラウド・ネットワーク(VCN)の詳細を確認し、どのようなコンポーネントが作成されているかを理解します。

     

    1. コンソールで、先ほど作成した TutorialVCN のリンクをクリックし、詳細画面を表示します

    2. 上部に表示されている TutorialVCN 仮想クラウド・ネットワークの概要情報を確認します
      アドレス空間が 10.0.0.0/16 で、ネットワークのDNSドメイン名が tutorialvcn.oraclevcn.com であることを確認します

      これらの設定は、仮想クラウド・ネットワークおよび関連リソースの作成 オプション付きで仮想クラウド・ネットワークを作成した際に、テンプレートに従って自動的に作成されたものです

    3. 下部に作成されたリソースが表示されています。
      サブネットが作成され、またパブリック・サブネットとして作成されていることを確認します。
      (複数の可用性ドメインを持つリージョンの場合は、3つのサブネットがそれぞれの可用性ドメインに1つずつ所属します)


      作成されているサブネットはテンプレートに従って自動的に作成されたものです。もし異なる内容のサブネットを作成したい場合には、この画面から作成されたサブネットを終了(Terminate)し、新しいサブネットを作成することができます。

    4. 左側のサブメニューで インターネット・ゲートウェイ を選択し、作成済のインターネット・ゲートウェイを確認します
      インターネット・ゲートウェイが1つ作成されています。
    5. 左側のサブメニューで ルート表 を選択し、作成済のルート表を確認します


      Default Route Table for TutorialVCN リンクをクリックし、作成されているルートテーブルの詳細を確認します
      TutorialVCN の 0.0.0.0/0 に対するルート(デフォルトルート)として、Internet Gateway TutorialVCN が定義されていることを確認します

       

    6. ページ上部の VCN名 のリンクを押して画面をもどり、次に左側サブメニューから セキュリティ・リスト を選択します
      下部に作成済セキュリティ・リストが表示されるので、Default Security List for TutorialVCN リンクをクリックし、詳細を表示します
      遷移した画面で、作成済みのセキュリティ・リストに設定されているルールの内容を確認します

      イングレス・ルール (インバウンドのルール) として、以下のステートフル・ルールが定義され、またステートレス・ルールは定義されていないことがわかります
      • パブリック・インターネット(0.0.0.0/0) からの ssh(TCP/22) に対する接続の許可
      • パブリック・インターネット(0.0.0.0/0) からのICMP通信に対してはタイプ3(Destination Unreachable)のコード4(Fragmentation Needed and Don't Fragment was Set)を返答
      • TestVCN内(10.0.0.0/16) からのICMP通信に対してはタイプ3(Destination Unreachable)を返答

        ICMPのコードおよびタイプの詳細については IANAのサイト をご覧ください

    7. ページ左側のサブメニューから エグレス・ルール を選択し、定義済の Egress Rule (アウトバウンドのルール) の内容を確認します

      エグレス・ルール としては、パブリック・インターネット(0.0.0.0/0) に対する全てのステートフル通信が許可されていることがわかります

    8. ページ上部の VCN名 のリンクを押して画面をもどり、次にページ左側のサブメニューから DHCPオプション を選択します
      下部に作成済のDHCPオプションが表示されるので、 Default DHCP Options for TutorialVCN リンクをクリックし、詳細を表示します
      DHCPのオプションとして、リゾルバーの設定がインターネットおよびVNC内の名前解決に、検索ドメインがVCNのDNSドメイン名(tutorialvcn.oraclevcn.com)に設定されていることを確認します


    これで、この章の作業は終了です。

     

    TutorialVCN という仮想クラウド・ネットワークをひとつ作成し、デフォルトで作成されている付随コンポーネントの設定の詳細を確認しました。

    今回は 仮想クラウド・ネットワークおよび関連リソースの作成 というオプションで作成しましたが、作成されたコンポーネントは自由に変更、削除することができます。また今回は使わなかった 仮想クラウド・ネットワークのみの作成 オプションで仮想クラウド・ネットワークを作成すると、付随するコンポーネントを手動で作成することも可能です。

    用途に応じて適切なオプションで仮想クラウド・ネットワーク(VCN)を作成するようにしてください。

     

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