DNSサービスを使う - Oracle Cloud Infrastructureアドバンスド

Version 12

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    Oracle Cloud Infrastructure の DNSサービスを利用すると、独自のドメイン名でインターネット向けサービスが運用できるようになります。

    OCIのDNSは、長年にわたり実績のある Dyn.com のグローバルDNSサービスを利用しています。(DynはOracleグループの一員です) これによりユーザーは、低遅延、高パフォーマンスで、耐障害性のあるDNSサービスをクラウドで利用できるようになります。名前解決を行う対象は、Oracle Cloud Infrastructure 上のサーバーに限らず、他のクラウドやオンプレミスのサーバーに対しても可能です。またDyn.comのDNSの特長として、プライマリDNSとしてだけでなく、既に稼働中のDNSにセカンダリとして追加し、サービス全体の耐障害性を高めたりクライアントからの応答時間を短縮したりすることもできます。

     

    このチュートリアルでは、第6章で設置したロードバランサーが持つグローバルIPアドレスに対して、取得済みのドメイン名に対する名前解決を行うDNSレコードを作成して、インターネットからアクセスを行います。またその手順を通してOCIのDNSサービスについて理解を深めます。

     

    所要時間 : 約20分

     

    前提条件 :

    1. ロード・バランサでWebサーバーを負荷分散する - Oracle Cloud Infrastructureアドバンスド を完了し、ロードバランサーのグローバルIPアドレスにインターネットからアクセスできるようになっていること
    2. ドメイン名の取得サービスから、独自のドメイン名を取得していること

      今回の手順の作成にあたっては、http://www.freenom.com というドメイン名取得サービスを利用して予め取得した ocitutorials.tk という無料のドメイン名を利用しています。
      www.freenom.com はOracleとは無関係のサービスでありOracleはこのサービスの利用を推奨するものではありません。また他のドメイン名取得サービスから取得したドメイン名であっても問題なくチュートリアルをご実施頂けますが、その際は一部作業をドメイン名を取得したサービス側で実施する必要がありますので、適宜読み替えてご実施ください。

     

    注意 : チュートリアル内の画面ショットについては Oracle Cloud Infrastructure の現在のコンソール画面と異なっている場合があります

     

    1. Oracle Cloud Infrastructure側でのDNSの設定

     

    1-1.DNSゾーンの追加

    最初に、Oracle Cloud Infrastructure のコンソールから、取得済みのドメインをDNSゾーンとして追加する作業を行います。

    DNSゾーンとは、ネームサーバーがドメインの一部を分割して情報を格納するための範囲です。今回は ocitutorials.tk というドメインすべてを1つのゾーンとして登録します。

    例えば subdomain.ocitutorials.tk というサブドメインを切り出してそれをもう一つのゾーンとして登録して分散管理することもできます。この場合は ocitutorials.tk ゾーンには、subdomain.ocitutorials.tk の委任に関する情報のみを登録します。

    作業手順

    1. コンソールメニューから NetworkingDNS を選択し、Add Zone ボタンを押します

    2. 立ち上がった Add Zone ウィンドウに以下の項目を入力し、Add ボタンを押します
      • METHOD - Manual を選択
      • ZONE NAME - 予め取得しておいたドメイン名を入力 (画面では ocitutorials.tk と入力しています)
      • ZONE TYPE - Primary を選択
        WS000074.JPG

     

    1-2. ゾーンの初期レコードの確認

    ゾーンの登録と同時に、いくつかのDNSレコードが登録されて有効になっています。その情報を確認していきます。

     

    1. 先ほど登録したゾーン名 (今回の場合は ocitutorial.tk) のリンクをクリックし、詳細画面に遷移します

    2. 下部の Records フィールドに、既に登録されている幾つかのDNSレコードが表示されています。
      WS000082.JPG
      Type: NS というレコードはネームサーバーを表します。例えば上図の例では、ocitutorials.tk というドメインに対して名前解決を提供する権威(Authoritative)ネームサーバーとして、ns1.p68.dns.oraclecloud.net というサーバーが登録されていることを意味します。先ほどゾーンを登録した際に Oracle Cloud Infrastructureにホストされた4つのネームサーバーが登録されています。

      WS000083.JPG
      Type: SOA というレコードは Start Of Authority (権威の開始) の略で、ゾーンに分割されて分散管理されているドメインそれぞれの権威情報が記述されているものです。こちらはゾーンに対して必ず必要なもので、ゾーンを登録した際に1つ登録されています。

      Oracle Cloud Infrastructure DNSサービスに登録できるレコードの種類の詳細については DNS Zone Management - Supported DNS Resource Record Types をご参照ください

     

    1-3. 名前解決のためのDNSレコードの追加

    作成したゾーンに、第6章で作成したロードバランサーの名前解決を行うためのレコードを追加していきます。

     

    1. まず、ロードバランサーに割り当てられたIPアドレスの名前解決を行うAレコードを新規登録します。
      Aレコードとは、ホスト名をIPv4アドレスに紐付けるためのDNSレコードです。
      Records 欄にある Add Record ボタンをクリックします。

    2. 立ち上がった Add Record ウィンドウに以下の項目を入力し、Add ボタンを押します
      • TYPE - (A) IPv4 Address を選択
      • NAME - loadbalancer
      • TTL - デフォルトのまま
      • RDATA - Basic 選択のまま
      • Address - 第6章で作成したロードバランサーのグローバルIPアドレスを入力 (画面では 129.146.88.32 と入力しています)
        WS000084.JPG

    3. レコードの追加が完了すると、Records 欄にあたらしいエントリーが追加され、ステータスが ADDED になっています。
      WS000085.JPG
    4. 次に、www.ocitutorials.tk というホスト名を loadbalancer.ocitutorials.tk の別名として登録するCNAMEレコードを追加します。
      CNAME は Canonical Name の略で、あるドメイン名やホスト名に別の名前をつけて、別のIPアドレスに転送を行います。

      CNAMEの設定は必須ではありません。www.ocitutorials.tk にAレコードを直接作成しても同等のことが実現できます。CNAMEを使うことにより、IPアドレスが変更になった場合のレコード変更を柔軟に行うことができるようになります。

      Add Record ボタンを押し、立ち上がった Add Record ウィンドウに以下の項目を入力し、Add ボタンを押します。
      • TYPE - (CNAME) CNAME を選択
      • NAME - www
      • TTL - デフォルトのまま
      • RDATA - Basic 選択のまま
      • Address - loadbalancer.<取得したドメイン名> と入力 (画面では loadbalancer.ocitutorials.tk と入力しています)
        WS000086.JPG
    5. CNAMEレコードの追加が完了し、ステータスが ADDED になっていることを確認します。
      WS000087.JPG

    以上で Oracle Cloud Infrastructure での作業は完了です。

     

     

    2. ドメイン取得サービス側でのネームサーバー設定

    次に、ドメイン取得サービス側に、ドメインの名前解決のための権威ネームサーバーとして、Oracle Cloud Infrastructure のネームサーバーを登録する作業を行います。

     

    2-1. Oracle Cloud Infrastructure のネームサーバーの確認

    名前解決を提供するネームサーバーを確認します。

     

    1. コンソールメニューから NetworkingDNS を選択し、ステップ1で登録したゾーン名 (今回の場合は ocitutorial.tk) のリンクをクリックし、詳細画面に遷移します

    2. Records 欄に表示されているレコード一覧のうち、Type: NS となっているすべてのレコードの RDATA 欄を確認し、メモします
      WS000088.JPG
      上図の例だと、ns1.p68.dns.oraclecloud.net などの部分になります。これが実際に名前解決を提供する権威ネームサーバーです。

     

    2-2. ドメイン取得サービス側にネームサーバーを登録

    ドメインを取得したサービスにおいて、先ほどメモしたサーバーを権威ネームサーバーとして登録します。

    今回は、以下は www.freenom.com にて実行していますが、実際にはみなさまがドメインを取得したサービスにおいて実施してください。

     

    1. www.freenom.com にアクセスし、ユーザー名/パスワードを入力してログインします
    2. Management ToolsNameservers を選択します
      007.png
    3. Use custome nameservers (enter below) ラジオボタンをチェックし、下のNameserver 1 から Nameserver 4 に、ステップ2-1で確認した権威ネームサーバー名を入力します
      009.png
    4. Change Nameservers ボタンを押します。
      これで、作業は完了です。

    3. DNSの動作確認

    既にグローバルで名前解決サービスが提供されていますので、あとは確認するだけです。

     

    1. ブラウザの新しいタブを開き、アドレスバーに www.<取得したドメイン> と入力します。 (下図の例では www.ocitutorials.tk と入力しています)
      010.png
      すると、ロードバランサーを経由して第6章で作成したApacheウェブサーバーのコンテンツが表示されます。
      F5でリロードすると、Webサーバー番号の表示も変わるはずです。(ロードバランサーも正しく動いています)
    2. ローカルPCがWindowsの場合は、コマンドプロンプトを立ち上げて以下を実行します

      nslookup www.<取得したドメイン>

      WS000080.JPG
      正しく名前解決が行われていると、正しいIPアドレス (画面では 129.146.88.32) が返されます。

     

    以上で、本章の作業は終了です。

     

     

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